地元の玄海町長がゴーサイン 佐賀

毎日新聞 2006年2月17日 11時46分→cache

プルサーマル計画:地元の玄海町長がゴーサイン 佐賀

 九州電力玄海原子力発電所佐賀県玄海町)のプルサーマル計画について、玄海町議会は17日、町議会原子力対策特別委員会が出した計画推進の意見書を全会一致で可決。寺田司町長も九電の「事前了解(同意)願」に同意する意向を示した。20日に古川康知事と面会し、町の同意方針を伝える。

 実施には、同町と県の同意が必要だが、古川知事は今月7日、計画について「安全性は確保される」と表明しており、県も来月中にも同意して地元として正式にゴーサインを出す見通しだ。

 この日の町議会では、特別委の渡辺一夫委員長が13日にあった特別委の概要を報告。プルサーマル計画の推進を求める意見書を提出した。寺田町長は議会終了後の会見で「玄海原発は30年間大きなトラブルもなく、地元との信頼関係を築いてきた。国の安全審査でもMOX燃料使用は安全とされている」と語った。

 寺田町長は「住民の代表である議会の意向を尊重する」と述べており、特別委が計画推進を決めて以来、同意は時間の問題とみられていた。

 九電が04年5月、同町に安全協定に基づく事前了解願を提出。特別委は国や九電担当者、専門家を招き、検討を重ねていた。同町議会は昨年9月の町議選では原発反対派の議員が落選し、容認派が占めている。

 一方、玄海町に隣接する唐津市では風評被害などを懸念する農漁民らの抗議活動も活発化している。県の同意方針への反発も根強いことから今月21日開会する県議会での議論が注目される。【田中操】

毎日新聞 2006年2月17日 11時46分 (最終更新時間 2月17日 13時26分)