玄海原発プルサーマル 知事と玄海町長が同意

玄海原発プルサーマル 知事と玄海町長が同意

速報 佐賀新聞→cache

 九州電力玄海原発3号機(佐賀県東松浦郡玄海町)のプルサーマル計画で、古川康佐賀県知事と寺田司玄海町長は26日、松尾新吾九電社長に対し計画を了解する文書を手渡した。二階俊博経済産業大臣が現地を視察した上で「安全確保に全力を尽くす」と確約したことから、同意条件がすべて整ったと判断した。九電は2010年度導入を目指し、燃料発注などの手続きを進める。

 プルサーマル計画は2004年5月、九電が国に許可申請し、県と玄海町に事前了解願を提出していた。昨年9月に国が許可しており、地元了解で導入が正式に決定した。東京電力関西電力プルサーマル計画は不祥事などで頓挫しており、玄海原発で全国で初めて導入される公算が強まった。

 計画の同意に関し、県が来訪を要請した二階大臣は26日午前、玄海町役場で古川知事や寺田町長らと会談し、安全確保に全力を尽くすことを強調。「全国に先駆けて受け入れてもらう。国が最大限の支援をすることは当たり前だ」として、地域振興の新たな交付金を創設する方針も表明した。

 会談を受け、古川知事と寺田町長は了解することで合意し、松尾社長を県庁と町役場に招請。それぞれ事前了解願への回答書を手渡した。

 古川知事は「手順を積み重ねた上に大臣から力強い言葉をいただいた。なおも判断を遅らせるのは取るべき態度ではなく、材料は出そろったと考えた」と説明した。寺田町長も「大臣にしっかり答えてもらったので、知事と確信を持って了解することを決めた」と話した。

 松尾九電社長は「大変うれしく感謝している。今日がスタートであり、安全運転や理解を得る活動に真摯(しんし)に取り組みたい」と感想を述べた。今後の予定については「目標の2010年まで時間がない。できるだけ準備を短縮させる」と話した。