核燃再処理 超ウラン廃棄物は埋設 経産省方針 高レベル処分場に併置

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2006年05月22日00時11分より]→cache
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/science/20060522/20060522_001.shtml

 使用済み核燃料再処理工場などの操業に伴って発生する超ウラン元素(TRU)を含む廃棄物について、経済産業省資源エネルギー庁は、高レベル放射性廃棄物の最終処分場と同じ敷地内に地下埋設処分する方針を固めた。

 22日に開く総合資源エネルギー調査会の小委員会に提示し、関係法令の改正に向けて作業を始める。

 TRU廃棄物は、プルトニウムネプツニウムなどウランより重い超ウラン元素を含む放射性のごみ。放射能の寿命が極めて長いため、高レベル廃棄物並みの扱いが必要なものもある。単独で処分すると約8000億円かかるが、高レベル廃棄物と併せて処分すれば6000億円強まで費用を削減できるという。

 電気事業連合会の資料によると、再処理工場やプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料工場の運転、解体に伴い、今後約40年間に計約2万6000トン余り発生する見込み。

 小委員会での議論では、これらを放射能の強さや性質によって3つに分類。地表から数メートル、50―100メートル、300メートルより深い地中に分けて埋める。高レベル廃棄物の処分場の受け入れ先がまだ決まっていないため、TRU廃棄物との併置に地元の理解が得られない場合も想定し、併置と単独のいずれでも処分が可能になるよう、関係法令を手直しする。

 処分費用は、再処理工場を持つ日本原燃日本原子力研究開発機構がそれぞれの施設分を負担し、英仏などの海外再処理に伴う返還廃棄物については、再処理を依頼した電力会社が負担する。

超ウラン元素廃棄物

 ウランより重く、自然界には存在しないプルトニウムネプツニウムアメリシウムキュリウムなどの放射性元素を含む廃棄物。使用済み燃料再処理工場などから排出される燃料集合体の切断片、排気から放射性物質を取り除いた吸着材、核燃料を溶かすのに使った廃液、使用済みの工具などが該当する。再処理工場やプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料工場など関連施設の解体に伴っても発生する。

 =2006/05/22付 西日本新聞朝刊=
2006年05月22日00時11分